小泉内閣メールマガジン第158号(2004/10/7)に掲載

一昨年9月の日朝首脳会談において、北朝鮮側が拉致の事実を認め、被害者5人の生存を明らかにしてから、2年が過ぎました。この間、政府は5人の被害者の家族8人の帰国と、安否未確認の10人の方についての情報提供を一貫して要求してきました。

被害者5人は、家族との別離を強いられ、先行きが不透明な中で、政府を信じて日本への帰国を待つ姿勢を貫きました。長年の苦悩を乗り越えた5人の忍耐力、精神力、的確な状況判断には敬服せざるを得ません。そして、ようやく、5月には小泉総理の再訪朝によって地村さん、蓮池さんの子供達5人の帰国が実現しました。

また、曽我さんはジャカルタでの家族との再会後、一家揃って日本の地を踏まれ、体調を回復したジェンキンス氏は自らの過去に真正面から立ち向かう決断を下し、9月11日、在日米軍座間キャンプに任意出頭して司法手続きに入ることとなりました。

5人の方々の失われた20数年は取り戻すことは出来ませんが、5人とも家族揃って日本での生活のスタートラインに立ちました。これからは、家族の日本での生活再建が焦点となります。

他方、この2年間、安否未確認の方々については、残念ながら進展がほとんど見られませんでした。これからは、今までにも増して、安否不明の方々の問題に集中的に努力を傾けていく必要があるでしょう。先の日朝首脳会談において金正日委員長が「白紙に戻して直ちに再調査させる。」と約束しましたので、その結果が何時、どう出るかが焦点です。

8月中旬の日朝実務者協議では、北朝鮮側は調査中として、数名の被害者の入国経路を伝えてきたのみであり、また、9月下旬の第2回協議においても、横田めぐみさん、有本恵子さん、石岡亨さんに関する情報を一部修正あるいは、補足しただけで、10人の現在の安否情報は何ら示さず、かねて日本側が提示している「150項目の質問事項」にもほとんど回答していません。

北朝鮮は自らが拉致した日本人の状況を把握している筈であり、真剣に取り組めば安否の確認にはそれほど時間は必要ないと見るのが自然でしょう。それにも拘わらず、このような状況が続けば、北朝鮮の誠意を疑わざるを得なくなります。北朝鮮は、拉致問題や、核を含む安全保障上の問題を解決することが国際社会の一員である自らの利益であることを理解しなければなりません。

私は、9月30日をもって本職を退任しましたが、これから先も、拉致問題等が解決されない限り、北朝鮮との国交正常化はないという日本政府の立場は変わらないと思います。そして、北朝鮮が速やかに安否情報を提供し、生存者が一日も早く家族揃って帰国できるよう、関係者が力を合わせて取り組むことが必要でしょう。

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