北朝鮮による拉致問題とは

日本人以外の拉致被害者

韓国を始め、帰国した日本人拉致被害者などの証言から、タイ、ルーマニア、レバノンの国民で北朝鮮に拉致された可能性がある方々も存在していることが明らかになったほか、北朝鮮から帰還した韓国人拉致被害者の証言では中国人などの拉致被害者が存在するとされるなど、北朝鮮による拉致問題は国際社会全体の人権問題となっています。

韓国の拉致被害者

写真:韓国の拉致被害者家族との交流2006年(平成18年)4月、日本政府によるDNA鑑定により、拉致被害者・横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者・金英男(キム・ヨンナム)さんである可能性が高いことが判明しました。これを契機として、日韓の拉致被害者の家族が相互に韓国と日本を訪問し、両国家族間の連携を改めて確認しました。
 韓国では、拉致被害者のことを「拉北者」と呼んでいますが、韓国政府の発表によれば、平成26年12月現在、朝鮮戦争時の拉北者は約10万人に上ると推定され、また、それ以降の平時における拉北者も3,835人となっており、そのうち約516人が未帰還であるとしています(注)。
 こうした事情から、韓国では、複数の拉致被害者家族の団体が活動を行っており、日本の拉致被害者家族との連携や交流も盛んに行われています。

(注)出典:韓国統一部「統一白書2016年度版」。韓国人拉致被害者の中には、2000年に拉致され翌年に北朝鮮で亡くなったとされている韓国人宣教師キム・ドンシク氏(米国永住権所有者)も含まれている。同事案について、米国のオバマ大統領は、2008年10月(大統領候補者当時)、テロ支援国家指定解除に関し発表した声明の中で、「北朝鮮は、日本人並びに韓国人、そしてキム・ドンシク牧師の拉致に関する全ての問題を解決しなければならない」としている。

タイ、ルーマニア等

タイでは、アノーチャ・パンジョイさんが北朝鮮によって1978年(昭和53年)に拉致されたとの情報があります。
 ルーマニアでは、ドイナ・ブンベアさんが北朝鮮によって1978年(昭和53年)にイタリアのローマから拉致されたとの情報があります。
 このような方の家族と日本の拉致被害者家族は、相互に両国を訪問し合うなど、連携を確認し合っており、拉致被害者救出運動の進展に貢献しています。

図:拉致発生国

日本国内で拉致された朝鮮籍の拉致被害者

2007年(平成19年)4月、警察当局は、1973年(昭和48年)に国内で失踪した朝鮮籍の幼い姉弟(高敬美(コ・ギョンミ)さん、高剛(コ・ガン)さん)の失踪事件を、北朝鮮による拉致であると判断しました。
 日本政府は、拉致は国籍に関わらず重大な人権侵害であり、同時に我が国の主権侵害に当たることから、北朝鮮側に対し、原状回復として被害者を我が国に戻すことを求めるとともに、同事案の真相究明を求めています。