北朝鮮による拉致問題とは

(5) 北朝鮮による日本人拉致問題とは?

日本人の拉致を認める

平成14年(2002年)9月、北朝鮮は日本人を拉致していたことを認めました。ところが、その説明は「5名生存、8名死亡、2名入境せず」というものでした。
しかしながら、生存とされた5名以外の被害者の安否については、その後、北朝鮮によって拉致されたことが明らかになった2名(北朝鮮は入境を否定)分も含めて、いまだに北朝鮮から納得のいく説明はありません。

北朝鮮の説明の問題点

北朝鮮の説明には、次のように多くの問題点があるのです。

  1. 被害者の死亡を証明する客観的な証拠が、まったく示されていません。
  2. 「死亡」とされた被害者は、20代~30代の若さでガス中毒、交通事故、心臓麻痺、自殺で死んだとされており、どれも死因が不自然です。また、このほかにも北朝鮮の説明には、不自然な点や矛盾点が多く、説明全体の信憑性が疑われます。
  3. 入境していないとされた被害者は、捜査の結果、いずれも北朝鮮の関与が明らかです。北朝鮮が消息をまったく知らないという説明は、そのまま受け入れられません。
  4. 北朝鮮は、拉致の責任者を処罰したとしています。しかし、その証拠は部分的で、拉致の責任者が処罰されたとは認めがたいものです。

日本政府としては、こうした問題のある北朝鮮の説明を受け入れることはできません。

すべての拉致被害者の帰国を求めています

日本政府は、被害者の死亡を裏づける説明・証拠がないことから、被害者が全員生存していることを前提として、また、日本政府が認定している拉致被害者以外にも北朝鮮による拉致の可能性を排除できない人々がいることを踏まえて、すべての拉致被害者の安全確保と速やかな帰国及び真相究明を要求してきました。

北朝鮮は、平成18年(2006年)7月、弾道ミサイルを発射。さらに、その年の10月には核実験の実施を発表しました。こうした動きを受け、また、北朝鮮が拉致問題に対して具体的な行動をまったく見せていないことを踏まえて、日本は輸入禁止などの対北朝鮮措置に踏み切りました。
 さらに、北朝鮮は、平成21年(2009年)4月にミサイルを再び発射し、その年の5月には、地下核実験の実施を発表しました。こうした動きを受け、日本は、既に実施している措置の継続に加え、輸出禁止などの追加措置に踏み切りました。

六者会合での対話

一方、地域の平和と安定のために、現在、日本のほかアメリカ、韓国、中国、ロシア、北朝鮮が参加する六者会合において、北朝鮮の核開発問題の解決に向けた話し合いが進められています。我が国は、六者会合において、拉致問題についても取り上げてきており、この問題を早く解決することの重要性について各国の理解を得ています。

日本政府の姿勢と取組

平成21年(2009年)10月、日本政府は、従来の拉致問題対策本部(2006年9月設置)を廃止し、新たな「拉致問題対策本部」を設置しました。新たな対策本部は、総理大臣を本部長、拉致問題担当大臣、内閣官房長官及び外務大臣を副本部長とし、拉致問題に関する対応を協議し、生存者の即時帰国に向けた施策、安否不明の拉致被害者に関する真相究明及び同問題への戦略的取組等総合的な対策を機動的に推進しています。

拉致問題は、我が国の国家主権及び国民の生命と安全をにかかわる重大な問題であり、その解決なくして日朝の国交正常化はあり得ません。

日本政府は、すべての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、政府の総力を挙げて最大限の努力を尽くします。

  1. (1) 拉致された13歳の少女 横田めぐみさん(前編)
  2. (2) 拉致された13歳の少女 横田めぐみさん(後編)
  3. (3) 拉致された人は何人いるの?
  4. (4) 北朝鮮とは? なぜ拉致をしたの?
  5. (5) 北朝鮮による日本人拉致問題とは?
  6. (6) 解決のためにできることは?